手取額から総額を逆算する考え方
報酬の源泉徴収税額は、支払金額に10.21%を乗じた額です。100万円を超える部分は20.42%になります(令和8年分。国税庁タックスアンサー No.2798 と同じ算式)。手取額しか分かっていないときは、この率で割り戻します。
- 手取額が897,900円以下のとき:総額 ≒ 手取額 ÷ 0.8979(1 − 0.1021)。
- 手取額が897,900円を超えるとき:総額 ≒ 100万円 +(手取額 − 897,900円)÷ 0.7958(1 − 0.2042)。897,900円は、総額100万円のときの手取額です。
- 例:手取額 100,000円 → 総額 111,370円、源泉徴収税額 11,370円。111,370円 × 10.21% = 11,370.877円で、1円未満を切り捨てて 11,370円。総額から差し引くと、手取額はちょうど 100,000円に戻ります。
- 割り戻した答えには小数が出ます。税額の切り捨てがあるため、単純に四捨五入すると1円ずれることがあります。上のカードは、総額を1円ずつ当てはめて、手取額がぴったり合う金額を探しています。
- 請求書で報酬と消費税が区分されているときは、税抜の報酬額だけが源泉の対象です。士業報酬の2つのカードはこの前提で、消費税10%を足した税込額まで表示します。区分されていないときは講演料等報酬のカードを使ってください。
計算の前提
- すべて令和8年分の税率・算出率の表で計算しています。復興特別所得税は、基準所得税額の2.1%を含めた率です。令和19年分まで続きます。
- 税額は、まず合計税率(15.315%・20.42%・10.21%など)を乗じて1円未満を切り捨て、その金額を税額合計としています。内訳の所得税額は所得税率(15%・20%・10%)を乗じて1円未満切り捨て、復興特別所得税はその差額です。国税庁の手引と同じ順序にしてあります。
- 預金利息は、法人が受け取る預貯金の利子として15.315%で計算しています。平成28年1月1日以後、道府県民税利子割5%はかかりません。出資配当の20.42%は、協同組合等の出資配当と、非上場株式の配当等に使う率です。
- 士業報酬は2つに分けています。税理士・弁護士・公認会計士・社会保険労務士等は支払金額の全額が対象で10.21%、100万円を超える部分は20.42%。司法書士・土地家屋調査士・海事代理士は、1回に支払う金額から10,000円を差し引いた残額に10.21%です。後者に100万円超の特例はありません。
- 士業報酬の2つのカードは、請求書で報酬と消費税が区分されている前提で、税抜の本体金額を源泉対象にしています。消費税は10%固定です。講演料等報酬のカードは逆に、区分されていない前提で、消費税を含む全額を源泉対象にしています。
- 手取額からの逆算は、総額を1円ずつ当てはめて探しています。端数の切り捨てがあるため、同じ手取額になる総額が複数あることがあります。そのときは最も大きい金額を表示し、幅も画面に出しています。ぴったり一致する総額がないときは、最も近い金額を表示します。
- 賞与の源泉率は、前月中の社会保険料等控除後の給与から求めています。甲欄は扶養親族等の数と組み合わせ、乙欄は給与の金額だけで決まります。表の率には復興特別所得税2.1%が含まれています。
- 前月に給与の支払がない場合と、賞与が前月の社会保険料等控除後の給与の10倍を超える場合は、算出率の表を使えません。この2つは10倍特例のカードで計算します。賞与の社会保険料等控除後の金額を6(計算期間が6か月を超えるときは12)で割り、1円未満を切り捨てています。
- 10倍特例の中で使う月額表の税額は、電算機計算の特例(令和8年分以降)の算式で出しています。甲欄は10円未満四捨五入です。乙欄は、社会保険料等控除後の給与が105,000円以上740,000円以下のときだけ100円単位に丸めています(50円未満は切り捨て、50円以上100円未満は100円に切り上げ)。それ以外の金額帯は1円未満の切り捨てです。月額表を直接引いた金額と数十円ずれることがあるので、合わせたいときは手入力欄に月額表の税額を入れてください。
- 計算はすべてブラウザの中で終わります。入力した内容が当事務所に送られることはありません。
入れていないもの
- 非居住者・外国法人への支払。税率も考え方も変わります。
- 上場株式等の配当(所得税・復興特別所得税15.315%と地方税5%)。出資配当のカードは使えません。
- 外交員報酬・ホステス等の報酬・賞金など、別の控除額が決まっている報酬。このページで扱うのは、預金利息・出資配当・講演料等報酬・士業報酬(2種類)と、賞与だけです。
- 丙欄(日雇いの給与)。賞与の2つのカードは甲欄と乙欄だけです。乙欄で「従たる給与についての扶養控除等申告書」の提出がある場合の控除(1人1,610円)にも対応していません。
- 消費税が10%以外の場合。士業報酬の2つのカードは、税抜金額に10%を乗じて税込金額を出しています。
- 毎月の給与の源泉徴収税額を単独で出す画面はありません。月額表相当の計算は、10倍特例のカードの中だけで使っています。毎月の給与から何がいくら引かれるかを見たいときは手取り額の目安へ。ただしあちらは年間の税額を先に出して給与と賞与に按分する作りで、源泉徴収税額表は使っていません。数字は一致しません。
- 納付書の書き方、納期限、源泉所得税の納期の特例。このページは税額を出すところまでです。
出典
- 国税庁「令和8年分 源泉徴収税額表」
- 国税庁「賞与に対する源泉徴収税額の算出率の表(令和8年分)」
- 財務省告示「電算機計算の特例」(令和8年分以降)
ご利用にあたって
令和8年分の税率・算出率表にもとづいて計算しています。実際の納付額は契約内容・消費税の取扱い・非居住者かどうか等によって変わります。
最終的な判断は
国税庁「令和8年分 源泉徴収税額表」および税務署・税理士にご確認ください。ご利用は自己責任でお願いします。