計算ツール
国税庁案・残余利益方式 / 加算期間5年 / 法人税申告書ベース・決算書ベース
直前期末の簿価純資産と、過去数期の利益・配当を入れると、国税庁の有識者会議で示された「残余利益方式」による株式の評価額と1株当たりの価額が出ます。法人税申告書(別表四・別表五(一))の数字からも、決算書の数字からも算定できます。
| 期 | 期首純資産 Dt−1 | 自己資本コスト Dt−1×re | 利益 C | 残余利益 RIt | 割引係数 | 現在価値 | 期末純資産 Dt |
|---|
RI がプラスの期は、株主の期待収益を超える利益を上げている状態。マイナスの期は届いていない状態で、評価額は簿価純資産から引き下がります。国税庁資料の例では、利益・配当がゼロの会社は還元率2%で簿価純資産の91、5%で78、10%で62(D0=100、しんしゃく率なし)になります。
| 期 | 期首純資産 Dt−1 | 自己資本コスト Dt−1×re | 利益 C | 残余利益 RIt | 割引係数 | 現在価値 | 期末純資産 Dt |
|---|
RI がマイナスの期は、株主の期待収益に利益が届いていない状態です。評価額は簿価純資産から引き下がります。計算はすべて円単位で行い、年平均額 C・B、法人税等、各期の現在価値、評価額、1株当たり価額のそれぞれの段階で円未満を切り捨てています。割引係数は表示のみ小数第4位までで、計算には丸めない値を用いています。
| 項目 |
|---|
| 評価方式 | 1株当たり株価 | 残余利益方式との差 |
|---|---|---|
| 残余利益方式本ツールの1株当たり評価額(税務ベース) | — | 基準 |
| 純資産価額方式1株当たり純資産価額 | — | |
| 類似業種比準価額 or (S1+S2)1株当たり比準価額 | — | |
| 現行方式の原則的評価額併用後の1株当たり価額 | — |
直前期末の純資産価額を別表五(一) 31④ + 36④、利益の基礎を別表四 52①(総額)の所得金額又は欠損金額で把握します。52① は法人税・住民税を加算した後の金額なので税引前の利益に対応し、繰越欠損金を控除した後の金額なので、欠損金等の当期控除額(別表四 44①)を足し戻します。
受取配当等の益金不算入額は別表四で社外流出として扱われるため 52① からは除かれますが、留保には影響しないので利益積立金には残ります。そのままではクリーンサープラス関係(前期末の純資産 + 利益 − 配当 = 当期末の純資産)が成り立たないため、法人税等を控除した後に加算します。別表四には 52①=52②+52③、52③=配当+配当以外の社外流出 の関係があるので、交際費等の損金不算入額や受取配当等の益金不算入額を一つずつ拾う必要はなく、社外流出計〔52③〕を1か所拾えば足ります。減算・社外流出が加算・社外流出を上回る期はマイナスで入力してください。
非経常的な損益は税引前の金額を正の数で入力します(固定資産売却損益、保険差益、災害損失、役員退職金など)。所得金額は事業税・特別法人事業税を差し引いた後の金額なので、税務ベースの税率は事業税を除いたベースで設定します。初期値28%の内訳は、法人税 23.2% + 地方法人税 2.3896% + 防衛特別法人税 0.928% + 道府県民税・市町村民税 1.624% = 28.1416%(令和8年4月1日以後開始事業年度・標準税率・外形標準課税の適用外の中小法人)。これに事業税 7.0% と特別法人事業税 2.59% を加えると 37.7316% となります(財産評価基本通達186-2 の 38%)。
年配当金額 B = 配当金 − 非経常的な配当。記念配当・特別配当など継続が見込めない配当を除きます。配当を減らすと純資産 Dt の積み上がりが大きくなり、以後の期の自己資本コストが増えます。
このツールで手が止まるのは、たいてい2か所です。別表四と別表五(一)から、5期分の数字を拾うところ。そして、どれを「その年だけの損益」として除くかを決めるところです。役員退職金、固定資産の売却損益、保険差益、補助金。ここの判断で、評価額は変わります。
申告書と決算書を5期分お預かりして、税務ベースと決算書ベースの両方で算定します。報告書には、年度別の残余利益の表と、何をなぜ非経常として除いたか、そして還元率5%・8%・10%/しんしゃく率0.7・0.8・1.0 を組み合わせた一覧を載せます。還元率もしんしゃく率もまだ決まっていないので、1つの数字より、振れ方が分かるほうが役に立ちます。そのうえで、Zoom 30分で説明します。
このシミュレーションで出すのは、新方式(残余利益方式)の評価額だけです。いまの財産評価基本通達による評価額(類似業種比準方式・純資産価額方式)は含みません。そちらが必要な場合は、別途お見積りします。
すでに現行方式の評価額をお持ちの方は、お知らせください。新旧を並べた比較表を、追加料金なしでお付けします。
国税庁案(有識者会議 第6回まで)に基づく試算です。財産評価基本通達に定められた評価方法ではないため、相続税・贈与税の申告には使えません。還元率・しんしゃく率が決まったときは、1回、無料で計算し直してお送りします。
架間祐太税理士事務所
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